Lime JuiceLimeの活動日記
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ペグマタイトを追って・・・道迷い遭難しかけた!編 02:32
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    今日は梅雨前線が蛇行して、つかの間の梅雨の晴れ間という天気

    昨日は出勤だったので、少しゆっくり目に起床しました。朝起きたら青い空と日差しもあって、それでも空気も乾燥していて、比較的過ごしやすい日・・・

    描きかけの絵を描こうと思ったが、外の様子を見たら何となく出かけてみたくなり、急きょ予定変更・・・!!

    昔探しに行った産地に足を運ぶ事にしました。今日は軽く見て回るつもりだったので、いつものような装備が入っているザックは家に置いてきて、簡単な服装と装備のみ・・・

     

    ここはペグマタイトは多いが、水晶にはなりにくい地質、それでも見つける事が出来れば、薄いスモーキークォーツが採集できた場所です。 でももう何十年も足を運んだ事がないので、最近の様子はどうなっているか全く見当も立たず、なので折角なので軽く見てこようかと車を走らせました。 現地に到着したのは12時を回った頃、近くのコンビニについて、「フランクフルトとから揚げ棒」で軽い昼食を取り、リュクサックにスポーツ飲料1本とお茶1本を放り込み、かなりの軽装で行動開始をしました。(これがそもそもヤバイ事の始まり・・・)

     

    登山道までは車で入れますが、そこからは歩きになります。 川沿いの山道を上がるのですが複雑な地形でも無い事もあって、携帯の電波も通じないので、落とすといやなので車のダッシュボードに放り込みました。

    私の足なら往復しても3時間程度、なので極力軽装で川をさかのぼります。

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    斜面が崩れた場ではこのようなペグマタイトが目立ちます。

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    雨の影響もなくて川面の水も澄んでいますので、川の中もよく見る事が出来ました。

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    このように斜面が崩壊した所があるので、崩落部分を確認しながら上流を目指します。

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    チンワルド雲母が多数付着したモノを発見

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    一部結晶面が付いた石英を発見、持って帰るほどの物でも無くて捨てました。

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    斜面下に石英とペグマタイトが散乱する場所を発見、10mほど岩をトラバースした岸壁に多数のペグマがありました。

    でも場が悪くて掘りこめず、ここはまたの機会としました。

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    垂直の岩場にはよく見ると多数のペグマタイトが顔を出しています。

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    花崗岩の岸壁に走る縦脈のこの白い粘土から、一部結晶化した石英が沢山出てくるので、足場を確保して掘りこめば何か採集できる可能性がありそうです。

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    採集した物を水で洗ってみました。 でも完全体ではありません。

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    これも写真が見にくいですが、半透明で3面ほど結晶面が付いていました。

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    斜面の堆積に落ちていたカリ長石と石英

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    この部分がすべてが単独のペグマタイト・・・斜面のいたるところにありました。

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    このあと30分ほどさかのぼった地点で、広大な崩落地を発見しましたが、めぼしい物は発見できず

    実はこの時点で天候が不安定になってきたので、戻る事にしました。

    しかし帰りにある支流を覗き込むと、無数の石英が川に落ちている谷に出くわします・・・

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    木が多くて少し陰鬱とした谷ですが、川の中や斜面には一抱えほどもあるような石英塊や川の中にも多くのペグマタイトが散乱していました。 「これは何かある!」と思う瞬間・・・これがまた「魔がさした瞬間でもありました」

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    花崗岩に混じってとにかく大きな石英が沢山転がっている谷でした。

    実はこの時点で17時を回っていたのかもしれません。 この石英の出所を追いたくて、谷をどんどん遡ります

    ゴロ岩だったものが、大きな一枚岩の滑滝状になっても転石の石英は続きます。

    落ちている石英を拾い上げてアル物がついてないか確認してゆきます。

     

    実はこの時点では、まだ自分が軽装だった事と予想以上に時間が経過している事にも気づいてないんです(苦笑)

    落ちている石英に、完全に取り憑かれてました・・・

    植生が大きく変化しだし、大きなミズナラが混じるようになって、この時点でかなり標高を稼いだ事に気づきました。

    たまに周りが暗くなってポツポツ雨が降り出したので、引き返そうと思い元の谷を下ろうと思いますが、谷の滑滝状の川床がツルツルで危険きわまりありません。いつもならザックに掛けているスリングもすべて家に置いてきています。なのでロープなんか持っているわけありません(笑)

    そして時間を確認しようとスマホを探した時に、車に置いてきた事を思いたしました。(何をやってんだか!)

    もってても電波拾えんし・・・

    でもなんか嫌な予感が脳裏を横切ります。

     

    こういう時はとにかく「尾根を目指します」これは絶対に大切!!

    軽装なので斜面を登るには楽です・・・でも登っても明瞭な尾根筋に出ないんです・・・尾根に出たと思って稜線を歩き始めると谷に下りてしまうという状態を何度も繰り返しました。さすがにこれには焦る・・・(汗)

     

    昔に山岳小説か何かで読んだことのある、尾根筋と川の流れが逆になったような錯覚に陥る「さかさま谷」と言うやつにそっくりです。(因みに奥美濃にあるブンゲンの周辺の谷筋もさかさま谷と呼ばれています。)

    禁猟の日に山に入った猟師を、怒った山の神が源流部に迷い込ませて取って喰うという話のあらすじが妙にリアルに頭の中を回りだします。

     

    時間にして2時間ほどさまよいました。

    下っても植生は変化せず・・・そのうち自らが登って来た方向も解からなくなってしまいました。

    水音が聞こえる谷に行っても、この状態で降りれば必ず滑落事故を起こす恐怖が脳裏をよぎります。そもそもこの時点でどの谷に下りていいかわからなくなっていました。

     

    こういう時はとりあえず落ち着くのが先決! コンビニで買ったお菓子を薄暗い森の中で食べてみました。

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    こんな状況でも論文で読んだ事がある記事の一部を何故か思い出しています・・・脳が混乱している時にある意味・・・脳の「記憶野」のみが覚醒してどうでも無い記憶がよみがえるという事が起きるそうです・・・今日初めて経験しました。

    普段は絶対に覚えてないような事・・・二日前の夕食のメニュー・・・このお菓子を買ったセブンのレジの店員さんの名札に書いてあった名前(ひらがな4文字=あめ○○ さん)でも顔は全く覚えてない!?

    何故か?その時「おやつ!ですか?」と声をかけられた事? 今から思えばナゼ?

    でも肝心な頭に入れた地図が出てこない・・・(笑)

     

    そういえば昨日、仕事を終えて家に帰った時に、家内がまじめな顔して突然!「最近、あなたが突然亡くなる夢を見る」と言われた事・・・おぃおぃ縁起でもねえぞ!冗談きつ過ぎ!!じゃぁ早めに保険掛けといた方がいいぞ!ってアホな話をしながら・・・笑っていたが・・・さすがに今日は背筋に冷たい物が走った・・・

     

    すでに薄暗い周りの状態から、太陽はすでに沈んで黄昏時も過ぎている感じです。スマホが無いので時間の経過が解からない・・・久しぶりに味わう不安感!・・・ここで無理に行動して、足をねんざしたり、骨折することで身動きできなくなると今度は、ジワジワ衰弱しながら死ぬ事になり「死への恐怖感」にさいなまれます。これはさすがにヤバイのでとにかく冷静になります。

     

    まだ目が利く間にリュックサックの中身を確認する・・・いつものザックなら非常食のナッツやアメや柿の種が入っているがそれも無い・・・ナッツ類は先日切らしてしまい、コンビニで買った菓子と、小さなポケットに以前の採集の時に石友さんから頂いた、ジップロックに入った白い軸が付いたアメ(メロン味)が出てきた、こんな時の非常食としては甘いものは、脳に効くので冷静な思考能力を維持するにはとてもありがたい!

    いつものザックならヘッドランプは予備も入っている状態なのに探したがそれも無い・・・当り前か!!自分で入れてないのであるわけがないのだが・・・ヘッドランプがあるだけでも全然違う。

    あとはライター!いざとなれば火を燃やせば暖を取る事は可能だが・・・残念ながらライターも入れてなかった(笑)

     

    山であわや遭難と言う所まで行きそうになったのは、これまでに3回ほどあります・・・でも運がいいのか寸前で回避して自力で下山しています。

    1回目は北アルプスの冬山で、発達した二つ玉の低気圧で大荒れになって、2.5日のビバークした時、燃料と食料がギリギリでインスタントみそ汁を10倍くらいに希釈して飲んで、チキンラーメンは少しづつそのままかじって食べていた。雪を溶かして水を作るための燃料が底を尽きたら、死ぬというある意味解かり易いカウントダウンをテントの中で数えていた。

    この時は同じ山でも、すこし高所でパーティー数組が遭難して確か4名が亡くなっていた事を下山してから聞いてかなりびびった。なので、薄いみそ汁を飲んだり、ベビースターラーメンをかじると、耳の奥で四六時中テントに当たり続ける雪の音がよみがえるので、この年齢になっては少し勘弁です。

    携帯電話も無かった頃なので、下山したら当時付き合っていた彼女に大泣きされて大変だった思い出があります。もうダメダメな男でした。なので最近はそういう事にはならないようにちゃんと周りにも気を使って行動しているつもりですが・・・いつも出来ているか不安になります。

     

    2回目は高所の場所での落雷に遭遇した時・・・

    そうして3回目は北海道の山で濃霧に巻かれて山中でまる1日足止めを食らった時!この時は7月だったのに寒さで歯をガチガチならしながらビバークした。もう少し気温が低かったら多分・・・凍死していた。

    とにかく「天候急変物」が多いが今回は完全な「時間切れの道迷い」である。これは恥ずかしい!

     

    まぁしいて言えば、今回は同行者がいなくてよかった、不安な目に合わせてしまったり、周りに迷惑かからなかった事がほんとよかった・・・まさに不幸中の幸いですね。

    同行者を巻きこんだら、自分が死ぬにしてもそれでは死に切れないと思う。

     

    なんか色んな事が思い浮かんだ・・・いつもなら近場でも家族にはどこに行くか必ず伝えてくるのに、この日ばかりは「メモ」さえ置いてこなかった事。だから多分、息子さえここに来ている事は予想付かないと思う。

    「明日会社無断欠勤になるなぁ〜」とか、「お客さんにアポイント取ってあるのに信用なくすだろうなぁ〜」などなど・・・

    怪我している訳ではないので、明るくなれば移動できるが、上はTシャツ1枚なので今夜雨が降ったら凍死するかもなぁ〜などなど・・・

    まぁこういった事、いちおう場数は踏んでいるつもりなのですが、「走馬灯のスイッチがON」になって、冷静になればなるほど色々と思いつくのでいけません・・・(苦笑)

    なぜかふと、時間が知りたくなって閃いた!そういえば、カメラのデイトがある!と思い立ってコンパクトデジカメを見てみた・・・時間の日付はとんでもない日時を指していた。(苦笑) おぃおぃちゃんとセットしとけよ!と自分で自分に突っ込んでみた・・・(笑)

    段々と闇が広がりミズナラの巨木が黒いシルエットを際立ち始めた頃、不意に見上げた空に「上弦の月」が出ていた。

    これが転機に・・・ここから今の月齢の月が見えるのはおかしい! この時点で自分が全く真逆の方向に進んでいた事が判明、この月を右手に取って進めば戻れると確証を得たので、目が利く間はその方向に進路を取って歩いてみた。

    しばらくすると見覚えがある大岩にたどり着く事が出来たので、そのまま少し危なげに谷を下ったら登山道にでられた。ほっとした・・・

    なんとか駐車場に戻った時は周りは真っ暗になっていました。

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    ズボンや靴はドロドロ!

    Tシャツなんで腕はひっ掻き傷で傷だらけ・・・

    まぁ怪我もなく帰ってこれただけで、もうけものの1日でした。

    でもなんとか21時までには帰宅できました。

     

    >家内がまじめな顔して「最近、あなたが突然亡くなる夢を見る」・・・なんじゃそれ!マジで笑えんぞ!

    でもとりあえず今回これも回避できました(笑)たぶん回避してるよね・・・ちょっと不安

     

    山では無理は禁物です。今回のように特に単独は危険です。

    鉱物採集といっても相手は自然なので、自分の力量に応じ何かあっても回避できるようにしておいた方が無難です。

    皆様の教訓となればと思い掲載しました。

    遭難してたらこの記事もかけてないなぁ〜(笑)

     

    ではでは・・・

     

     

     

     

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