温室作りのつづき・・・Vol.2 | 15:59 |
コロナの緊急事態宣言が解除されたとはいえ、ニュースでは感染者がいまだにポツポツと出るところを見ていると、何となく外出がしにくい雰囲気がまだまだありますね・・・笑
さてそんな中、「おうち時間」の有効利用で始めた「温室づくり」が着々と進んでいます。
解説文章少な目で、写真でさらっと流そうと思いまます。
前回は材木に、ホゾ穴を開ける作業で終わっていますが、棟上げを行いました。
屋根は隣の借家の屋根をこのあと解体して、続きにしてしまう計画です。
下の写真、右側の部分が借家につなげた新しい屋根の梁
基礎に柱を組み終わりです。
ここからが細かい作業が多いので大変です。
この部分、ホゾ穴だけでなくて梁を受けるように、下に対しての荷重を支えるために斜めに切って柱を受けています。
透明なポリカーボネイト製の波板屋根が乗っかったので、この日は雨でしたが中での作業がしやすくなりました。
さてさてこれから、耐震と強度を持たせるために、自作で鉄のフラットバー(艶消しブラック塗装)で作った筋交いを埋め込むための窪みを付けます。
そのまま付けても問題ないのですが、柱から出っ張るので・・・ひと手間入れることで見た目にもよくなります。
「こういう異素材を入れることで、インダストリアルデザインのようなアクセント!」にもなるのを狙います。「あえて見せる加工ってヤツですね!」
取付用の「木ネジ」も強度を兼ね備えた特殊なものを使用しました。
自分でやると、このような一見無駄と思われるような部分にも、こだわって手を入れれるのがいいですね! 外注に出せば勿論、費用として乗っけられます・・・笑
作業中は、工具の切れ味も作業性を左右します。
なので刃物はよく研いで使います。
息子が一人で、柱に8か所に彫り込みを入れたら1日あっという間に過ぎてしまいましたね…笑
さて今度は、屋根の波板との隙間をコーキング剤で埋める作業です。 この隙間があることで、熱が外に逃げてしまうのと、外部からの風の侵入を防ぎます。
綺麗にマスキングテープを張って、波板屋根と軒柱の間にコーキングを充填します。
ヘラで綺麗に面を出しながらの作業になります。
細かくて根気がいる作業なので、向き不向きがありますね・・・でもこういうところにちゃんと手を入れておくことで、後々の管理としっかりした精度を出す事ができます。
専門業者では対応できない部分に特に力を入れて出来上がりのクオリティーを目指します。
さてここからは私の得意分野の熱力学の出番です。
ここは温室なので、この屋根に使っているポリカーボネイト製の波板だけでは、夜や冬場の放射冷却には熱が逃げて行ってしまいます。 なので更に室内に「中空ポリカ板」という透明なプラダンのような形状の板を内側に設置します。
中空ポリカの注意書きに「温室など」が書いてありました。
これで屋根との間に1層そして「中空ポリカ」自身が持っている空間で、更に2層の断熱層を形成して温室内の熱の逃げと、冬場の屋根が冷えることでの冷気の侵入、室内の対流による温度の低下を防ぎます。
夏型の高価な多肉植物にとって冬は過酷な環境でした。
なので少しでも冬場の管理をしやすくする目的もあります。
下の写真、右側の屋根は中空ポリカ板が貼られてないので、屋根の波板ポリカが見えてます。
息子がビスのメーキングをしています。
内側に張った中空ポリカと屋根の隙間にも、コーキングを施して熱の逃げを極力抑えこみます。
それぞれ違った形の素材を通して太陽光が入ってくるので、光が散乱して内部がとても明るいです。
板で押さえておいて、ビスで設置してゆきます。
柱の組付け部分には、耐震補強金具を取り付けました。
そして昨日、待望のサッシが入りました。
サッシはさすがに組めないので、こればっかりは業者さんで行います。
当初、窓ガラスもペアガラスにするという計画案もありました、さすがに費用面で流れましたね・・・苦笑
多分、このサッシに一番費用が掛かっていると思います。
貸している借家側は、上にらんま状の換気窓が入れてあります。
この後、ステンレス製の網が張られた網戸が入る予定です。
日が沈んで夜になっても、この中はすごく温かいと感じることができます。
この後、外壁の板金作業と、外と中のコンクリートのブロック塀&床のコンクリートに防水塗装をして、栽培棚を設置すれば終了になります。
これを見て「温室ってDIYで建設できるものなんだぁ〜」って思ってくれればうれしいです。
私たちはDIYって言っても、いつも強度やクオリティー、使い勝手は最高のモノを目指したいと思っています。
もし自分で建てたい人は、参考にしてもらっても大丈夫です・・・笑
しっかりと構想を練って、建設計画を立てれば、ある程度素人でもできると思います。まぁ人が住むようなモノとなれば少し難しいですが、こういう作業小屋や温室ならちょっと大きな工作と思ってやってみるのも面白いと思います。
何しろ、工務店にそのまま頼むと、特殊な物だけに費用はかさみます。
そして、国内で市販の温室では冬場の管理は暖房や電気ヒーターを入れることが前提となっており、地域によっては電気代がバカにならないと聞いたこともあります。
やはりその特殊性のため、趣味で持つにはコストの問題もあると思います。
市販のガラス温室では、特に屋根のガラス面と枠の部分からの放熱が大きいので、こうして自分でできる優位性としては、断熱できる構造にしたり、木材を使うことで少しでも断熱を効果を持たせて、立地に合ったものを安く建設できるメリットはあると思います。
そして少しでも、見た目もいいものを目指したいと思い計画を立てました。
数年で壊れてしまうものは、最終的に費用にも労力にも無駄になります・・・そして近年来る大きな台風にも備えられるような強度を持たせました。
コロナの「緊急事態宣言」の「おうち時間」・・・私たちにとっては、とても有意義な時間となりました。
ではでは・・・