Lime JuiceLimeの活動日記
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UVライトで夜散歩 22:43
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    私が住む地方では、三連休の最終日・・・気圧の谷に入って少し肌寒く感じました。 なので西を見上げると山は時雨れています。

    そんな前日の夜、夕食を早めに取って食後の散歩に出かけました。

    天気図を見ると、太平洋側に低気圧が沢山あって稀に見る、おかしな天気図です。なのでもうすぐ雨です。

    これで寒気が南下すれば、久しぶりに雪になるかもです。

     

    さてさて・・・食後の散歩ですが・・・

    ただ歩くのもつまらないので、今回は初めてUVライトを持って散歩に出かけることにしてみました。

    「UVライトで夜散歩」おぃおぃ!なんか深夜番組のタイトルみたいになってしまった・・・笑

     

    その夜は、少し離れた場所まで歩き、目に付けていた気になる場所に行ってみました。

    そこは、花崗岩で石垣が組まれた場所・・・石は蛭川から運ばれ石垣は組まれている・・・組まれた当時は小さな晶洞がたくさん残っていました。

    この花崗岩が蛭川から持ち込まれたモノであるかは、UVライトを当ててみれば一目瞭然である。

     

    以前、同じ町内で大谷石で組まれた塀があり、ここでもUVライトを当てると部分的に青白く光る部分が所々にあって、興味が湧いたのが切っ掛けであります。

    しかし、なぜ大谷石(凝灰岩)にUVライトに光るものが含まれているかは、まだ調べていないので解りませんが・・・こんなさりげない場所にでも紫外線で蛍光反応が見れるはとても楽しいです。

    実は自然界でUVライトで光るものはたくさんあります。 岩石ついていて紛らわしい物には、地衣類が光る事も知られています。

    でも光り方や、UVの波長によって違うので、鉱物の蛍光発光なのか、それとも地衣類など生物植物由来の物なのかは、波長特性から識別が可能です。(この件は後日書こうかと思います。)

     

    KIMG0987.JPG

    風化崩壊して石垣から落ちた蛍光発光する物を探す息子!

    石垣に紫色のライト当てて、はたから見れば絶対怪しい二人組です・・・笑

    KIMG0984.JPG

    こういったペグマタイトの脇の割れた部分、こういう場所が光りやすいです。

    ここにUVライトを照射すると・・・

    写真が暗いので、目印は上の写真の長石の位置から推測してください。

    KIMG0986.JPG

    このように見事な蛍光グリーンに光ります。

    推測ですが、この部分は玉滴石と考えられます。

    KIMG0988.JPG

    今度は違う場所です。

    KIMG0989_01_BURST1000989_COVER.JPG

    この場所は、曹長石?がオレンジそれとも赤?く蛍光して、隣にある場所には玉滴石の見事な蛍光グリーンが見受けられます。

    やりだすと次々と観察してみたくなりますが・・・近くの道は交通量が多いので、通報されないうちに撤収です・・・笑

     

    案外簡単にできると思ってしまう、この観察ですが実はUVライトが専用の物が必要になります。

    それは「短波紫外線」が照射できるライトが必要なんです。

     

    普通にアマゾンなどで売っている物を買うと、可視光が多くて・・・しかも肝心な短波長が出ていない物が多くて、残念ながらこの玉滴石の蛍光が見れない場合が多いです。

    でもモノによっては、少しだけ短波紫外線が出ているモノがあるので、いろいろ買ってみて試すしかありません。

    それでも可視光が邪魔して見えないので、この可視光である(青色と紫色)を省くフィルターを通して観察することで、蛍光を見やすくすることは可能なんです。

    KIMG1014.JPG

    今年貰った年賀状に、識別用のバーコードが印刷されています。 これを目安にします。

    アマゾンで購入した安物の可視光が多いUVライトでは、このように青色が強くなってしまい、バーコードのオレンジ色がきれいに出ません。

     

    これを、この青色可視光と拮抗する色のフィルターを通して観察するとこうなります。

    KIMG1015.JPG

    全体的な色は黄色っぽくなりますが、蛍光オレンジの色は鮮やかになりました。

     

    更に、アマゾンで購入した前の物よりも多少高価なUVライトでは、短波が多く含まれているのか?もっと鮮やかに見えます。

    このUVライトでも紫外線のエネルギー密度は高いですが、それでも普通では可視光が多いので、フィルターを通さないとうまく判別は出来ないかもしれないです。

    KIMG1016.JPG

    もうこれでも納得いかないのであれば、オプティカルメーカーから高価な「紫外線透過可視光吸収フィルター」というモノを購入すればもっとよくなります。 

    ただ元々ライトに付いているUVLED自体が短波長が出ていないのでは、そもそも話になりませんが・・・笑

    光りやすいフローライトを蛍光させるくらいなら役に立ちます。

    こんな玉滴石の見事な蛍光発光を見るには、はやり300nm以下の短波長の出る物で、可視光をいかに少なくすることがネックになると思います。

    このように附属的な要素で、鉱物観察をしてみるのも面白いですね!

     

    この周辺に運ばれてくる花崗岩は恵那の蛭川の物が多いですが、たまに三重県方面からも運ばれてきます。

    でも、三重県の物はなぜか光るものが少ないですね。(たまにはありますが・・・)

    蛭川の物はほぼ光るモノが入っています。そしてこの石垣を組んでいた時に、工事の人に聞いた結果、蛭川から持ってきたと教えて頂きました。

     

    私は小さな鉱物でも蛍光発光すると、なぜか隠れキャラ的な要素があって、蛍光すると得した気分になります。

     

    ではでは・・・

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