Lime JuiceLimeの活動日記
アウトドア・鉱物採集・鉱山探索・自然観察・廃墟・ガラクタ収集、その他なんでもあります。

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雨を憂いで・・・ 11:31
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    最近、天気が良くなると、日中は日差しが強くて長袖のシャツでは暑く感じる事が多くなった。

    そして、これからこの日本列島は徐々に鬱陶しい長雨の季節に突入する。まぁ個々に好き嫌いはあると思うが、特にこの長雨の季節を好きだと思う人は少ないのではないか?(私は意外と好きな方かなぁ〜変わってるってか!)

     

    日本は四季がうつろふ国だ・・・忙しさにかまけているとそんな「うつろいの変化」に気が付かない事も多い・・・四季はゆっくりと変化する、しかもその変化は1/fで揺らいでいて、海岸に打ち寄せる波のように行ったりきたりしながら変わってゆく、そしてそれは春の桜色から木々が徐々に萌木色変化するように、いきなりぱっと変化する物ではない・・・ゆっくりとグラディエーションがかかりながら次の季節に向かう・・・

    そんな中、こんな言葉があるのはご存じだろうか? 「季節性感情障害;Seasonal Affective Disorder」季節によって心に変調をきたす症状を表す言葉だ・・・裏返せばわれわれ人類が与えられた、その場所で暮らしてゆくために「気候順応」に体が「適応」しようとしている変化の一つだともいえる。 それは個々の「体内時計」にも大きく関係していて、そんな季節病や気候病になる人の多くは普通の人よりも「体内時計が進歩」していると唱えられた臨床結果も存在するというから面白い!

     

    私事で申し訳ないのだが、この季節は学会の発表の準備でなにかと忙しい日々を過ごしている・・・医療関係なのと、それも最近の学会は国際色豊かになり海外からの参加者も多いので、どうしても英語でのスピーチが多くなっている。 これが私の中で凄いストレスになっている。

    原稿の作成添削含めて最近は何とかこなれてきたが、実際に発表の場で質疑応答が本当に困る(マジ勘弁!)・・・外国人のそりゃぁ流暢なネイティブ発音が聞き取れん! その場で「えっ!!」と言う訳にもいかずして・・・断片的な聞き取れる単語で理解して、私が知っている最大限(苦笑)の単語とボキャブラリーを駆使することになるのだが、もう実際には破れかぶれでやるしかないのが現実なのだ・・・(笑)

    いつも自分の発表が終わるころには、汗びっしょりになっている自分がホント情けない! しいて言えば会場の室温を私の時だけでいいので18℃くらいに下げといてもらわんと、いつか脳のCPUが熱暴走してぶっ倒れるんじゃあ無いかと思っている・・・まぁぶっ倒れても周りはドクターだらけなので適切な処置はしてくれそうだが・・・(笑)

     

    以前、知り合いの外国人の若いドクターさんと食事に出た、街を歩いていると突然黒い雲が出てきて、凄い雨が降り出した。

    その時そのドクターが「rain like cats and dogs!」と言ったのだが・・・

    私は聞き取れなくて「what??〇△×□・・・cats and dogs? Could you say that again?」と聞き返した。

    彼は言った・・・これは「雨がどしゃ降りに降っている」という英語のスラングらしい! ほんと!その時初めて聞いた・・・そんな言い回しがあるのかと、まじで勉強になった。

     

    色々な事が重なると、人は忙しさにかまけて心に余裕がなくなっているのは意外にも自分では解らないものだ・・・それは冷静になった時に初めて知り、行った言動に後悔する事になる・・・私は普段はさほど怒る事は無いのだが、先日は20歳以上歳の離れた、年下の部下を結構な勢いで叱ってしまった。(半分自分自身の八つ当たりも入っていて、今から思えばホントに申し訳なく思っている。 まぁ結局は冷静になってから、缶コーヒーを買って「スマン言い過ぎた!」と私から頭を下げたので許してくれて、私の事も理解してくれたのでしこりを残さず良かったが・・・)

     

    その日は、朝から大気の状態が不安定で、なんとなく陰鬱な天気だった。

    私は冷静になろうとして、ひとまず職場から飛び出して車に乗り込み、あてもなく車を走らせた。 行きつけのCafeに立ち寄る気持ちにもなれず、たまたま信号待ちで止まった時にこの廃墟を見つけた。

    今にも雨が降り出しそうなそんな空を見上げながら、車を道端に停車させて、いつも車に積んでいるデジタル1眼カメラのストラップを肩に掛けた。

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    変わっていると言われるかもしれないが、実は私も「天気に心が引かれるタイプ」なのだ・・・私を知っている人から見れば、普段の印象と振る舞いとは真逆に思うかもしれないが、物事を冷静に考えるときは晴れているよりも、その日のような曇天もしくは雨を好むという、普段は深層心理に隠している部分を持っている・・・なので雨が無いと心がパンクしてしまうかもしれない。なので雨は嫌いでない。

    そういう日は物事や思考を整理するに、どっピーカンな快晴よりも物思いにふける事が出来るのでうれしい。そして独りが楽な時もある。なのでこんな喧騒から離れた場所は最適である。

    若いころはこうして付き合っていた彼女もほっぽり出して旅に出たり、一人で山に登ったりしていた・・・今更ながらさびしい思いをさせたと後悔してもしょうがないのだが・・・(笑)最近はプライベート含めて、自分なりに極力そういう事にはならないように周りに気を使っているつもりなのだが、できているかは自分ではなんとも評価しようがない。

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    昭和初期のアパート 周りはフェンスで覆われていて中に足を踏み入れる事は出来ないが、金網状のフェンス越しに写真は取る事が出来る。

    中庭の奥に黄色いをした滑り台があるのが見えた。

     

    ここにはもう子供たちの歓声は無い

    倍率の高いレンズに替えて撮影してみた・・・ブランコあったら多分独りで座ってただろうなぁ〜(笑)

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    新緑と白亜のアパートのコントラストがいい

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    A〜C棟の3棟で成り立っている。西からは黒い雲が立ち込めてきた。

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    フェンスの廻りをぐるりと回り込み反対側に向かった。 そこには倉庫が並んでいた。

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    陰鬱な感じがするが、どこか心地よい場所・・・

    気持ちが冷静になって、叱った部下の思いも理解できた・・・さて、その部下に缶コーヒーでも買って帰ってやろうかなぁ〜そして謝ろう!

    遠い雷鳴が聞こえてはいるが、雨はなかなか強く降りださない。でもこれ以上、雨を待つ必要はなさそうだ・・・

    まぁ逃げ出し冷静になることも大切かも、こんな時こそ・・・雨を憂いで・・・

     

    ではでは・・・

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