Lime JuiceLimeの活動日記
アウトドア・鉱物採集・鉱山探索・自然観察・廃墟・ガラクタ収集、その他なんでもあります。

| CALENDAR | RECOMMEND | ENTRY | COMMENT | TRACKBACK | CATEGORY | ARCHIVE | LINK | PROFILE | OTHERS |
鉱物採集の服装への考え方 山での道迷い遭難に関する記事から・・・ 12:10
0

    まだまだ暑い日が続きます。皆様いかがお過ごしでしょうか?

     

    さて以前の記事で、「山で危うく道迷い遭難しかけた事」を書きました。 私の”ダメっぷりに”かなり反響があってコメントも沢山いただいています。 気にして頂いた方には、ホントご心配をおかけしてしまいました。

     

    昔からやっている山登りを機会に、登山学校で習ったりプロガイドさん達との交流で得た知識ですが、たかが「道迷い」と言えども最終的に命を落す人が比較的多いという事実があります。

    結果的には、そこから波及した2次的要因で亡くなる方が多いのが現実でもあり、例えばそういう方のほとんどが、現場で焦って滑落事故を起こしたり、不注意からの怪我がなどで自力で動けなくなって発見されず命を落したりしています。

    谷を下る行為も危険とわかっていてもやってしまう!

     

    よくある・・・「営林署が設置した鍵のかかった車止め」のある舗装された林道さえも、単独で入り込み、怪我などで歩行困難となれば車まで自力で戻ってくることはまず不可能です。(片足折れたらケンケンして帰ってくる!? 通常の人間なら激痛で絶対に無理!)そしてこういった場所は、普段はカギがかかっているので、滅多に人が入ってくる可能性が低いという、解りやすい致命的な条件もそろっています。(電波が通じれば何とかなるかもしれませんが・・・)

    鉱物採集の場合、特に通常の登山道から逸脱して、山に分け入る可能性も高いので場所が違えど同じことが言えます。

    そのような状態で天候の変化と相まって単独で死亡に至るケースがとても多いのです。

     

    そして意外にも夏であっても雨などに打たれたり、汗で衣服がぬれたりするだけで、結構簡単に「低体温症」になります。

    「低体温症」になる事で「判断力の低下」が起こり、結果的に冷静な判断が出来ずして、先の滑落事故などに直結することが報告されています。

     

    私が山で迷った時に一番心配したのは、次の日の仕事の事でもなくて・・・(笑)まぁろくに仕事してないので、一人くらい2〜3日いなくても大丈夫なレベルなのは、自分が一番知っています・・・(笑) 

    暗闇迫る森の中で考えたのは、やはり軽装で来たゆえ低体温症への恐怖でした・・・状況次第では結構簡単になってしまうので・・・錯乱状態で全裸で死んでいる姿なんか家族に見せられませんよね! 「こいつ森の中で裸で何やってんだか!」と訳を知らない人からしてみれば、誤解を招く死に方なんで、死んでも死にきれません。

     

    意外と知られていないのが、夏場と言えども、街の真ん中でも低体温症は起こります。実際に長時間雨に打たれて真夏の公園でホームレスの人が亡くなる事もあるんです。

    低体温症は、常に恒常体温を維持している「体の深部」が冷える事で簡単に起こります。深部が冷えると生命活動つかさどる生化学反応(酵素反応が37℃前後で効率よく働いているので・・・)が維持できなくなり多臓器不全などに陥るからなんです。

     

    子どもや老人は特に低体温症になりやすく、そして意外と知られていないのが、怪我をしている人や病気の既往症がある人も、低体温症になりやすいので要注意となります。

    ※キーワードで検索してみてください「夏場 低体温症」「夏 低体温症」

     

    なのでいづれの季節でも、山のウエア選びは大切です。

    登山を趣味にしている方たちの間では、服装やレイヤリングに関しては一般的であって重要視されている知識ですが、最近では登山をする親を持つ子供たちでも、上手に着こなしています。

    このレイヤリング!鉱物採集をされている方たちの間にはあまり浸透していない気がしました。

    少数派ですが中にはきちんと気を付けて、装備も充実されていらっしゃる方もおみえになります。 上手に着こなせばホント快適な活動ができるのが登山ウエアのいい所なんです。

     

    登山ウエアが高価なのは、機能的に考えられたものが多いからです。これはもう割り切るしかありません。

    高価なモノには、止水ジッパーやシーム・シーリング加工が施されています。

    とにかく濡れないが第一条件です。 濡れると言っても雨や雪など外からの要因のモノと、自分の発汗した汗や、体から発散される水蒸気の両方があります。

    発汗した汗を速やかに蒸散させる機能(汗をかいても蒸れない濡れない機能)を持った物や、濡れても速やかに乾きやすい素材を多用した物、または防水透湿性を持ったゴアテックスを採用した高価なアウトドアウエアがあるわけで、それなりに研究開発されて現地にてテストされて上市されています。 メーカーによって差はありますが、価格に見合ったパフォーマンスも持ち得ているわけです。

    (ファッションとしては私は有りですが・・・都会でカッコつけて無駄に着用する意味はまったく無意味と考えます・・・笑。それでも災害用の避難袋に1着(特にフード付:女性にとっても髪の毛が汚れにくい)入れておくだけで、災害時はその後の活動に大きく差が出る事は間違いないです。 東日本大震災の時に実証されています。)

     

    たとえ里山登山であっても、都会でジーンズとTシャツで雨に打たれるのとは全く違う条件なので、山で何かあった時に命を守るのは、ロープや食料以前に「服装」と言われています。

     

    参考リンク先

    https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190818-00010001-nknatiogeo-sctch

     

    たかが鉱物採集といえども、山に入る以上は何かあった時の事を考えて、こうした機能性のウエアを持っていて、レイヤリングという観点から着こなすのがいいと思います。

    まぁ・・・車横付け産地では必要はありませんが・・・(笑)

     

    決してこうした高価なモノばかりを購入する事を進めているわけではありません・・・しかし今日まで何も無かった採集でも、明日は山でビバークすることになる可能性があるという事を常に頭に入れて、行動することの大切さが必要だ!と言いたいわけで、折角いい標本が採集できても、本人がそこで亡くなれば標本なんて意味のない物になってしまうからです。

    そして皆さんが安全に鉱物採集ができて、たかが趣味で命を落すことが無いように、これからも続けていける事を願う私の勝手な思いからでもあります。

    (ホント!所詮!たかが趣味なんですよね・・・山屋は山で死ねれば本望とか言いますが・・・なにより家族は悲しみます。そして本人が救助されて、生きていても死んでいても、ミネショーで見るような海外産の宝石質の原石が最低でも5〜6個以上大人買いできるような、「莫大な捜索費用」が後に請求されます。)

     

    人によって服装への考え方は色々ありますが、私は山に入る以上はそれなりの危険を予知した服装のレイヤリングは必要だと考えます。

    なので過去にはそういった考えでウエアの特集も組みました。

    そこには詳しい注釈をつけていたわけではありませんが、「ただ単にモノ自慢と誤解されているかもしれない」という危機感もありましたので、この際あえてここに記事として残すことにしました。

     

    今回、道迷いに関するリンク記事が出たのと、仕事で使っているBLS(Bacsic Life Support)、ALS(Advanced Life Support)の更新プログラムを受けたこともあり、折角このブログを見てくださった同士の方や、知り合った方に対して伝えたかった事でもあります。

    何も採れなくても「怪我なく無事に家族のもとに帰れること」を前提に話をしたいと思ったからです。

    山には熊やスズメバチ以上に、「容赦ない無言の自然が一番怖い」と言っていたガイドさんの話を思い出しました。

     

    ではでは・・・

     

    番外編

    なーんだ!ライムのヤローまともに終わってんな!と思われてもいかんので、低体温症について1つぶちかましておきます。

    よくある冬山のテントでビバークしている男性と女性の遭難シーンです!

     

    「低体温症の人を温めるには、お互い裸になって抱き合えばいい!」という仮説(都市伝説に近い!)がある? 

    この話・・・出所は知らないが、私も物心ついた時(いつなんだよ!)からなぜか知っていました・・・(笑)そしてなぜか登山すらしていない人にも、「CRC-556」のようにすさまじいほどに浸透しているのが面白いと思っています。

     

    実はこれ!全くのデタラメなんで・・・山ガールやミネガール(造語:今作った!)に言いたい!「とにかく気をつけろ!」

    これは昔からまことしやかに伝わっている、もっともらしい話であって・・・コントのネタみたいなものです。

     

    もし・・・同行した男(好みでない場合を限定して)が、ビバークのテントの中でこういってきたら、どのみち助からないのでピッケルで殴ったり、アイゼンを使っで平手打ちしてもいいです・・・ミネガールなら持っているホジ棒でもそれなりの抵抗は出来ると思います(笑)

    まぁ〜相手が偶然にも好みであった場合の判断は、当事者同士に任せるとしても・・・それでも若干の注意点があるので下に書いておきました。

     

    注意点1:大体、そのような状況で裸になること自体が危険! 体の熱が奪われる方が大きいです。(真面目に答えてます、笑)

     

    注意点2:低体温症に陥った人を、急激に温めれば抹消血管が拡張して血圧低下に陥って「ウォームショック」になります(だから・・・何を真面目に力説してるんだか!)

     

    注意点3:特に男性諸君に注意!(たぶんですが・・・局部的な末梢血管に急激に血液が流れ込んで、相手の”脱衣シーン”で男性が先にショック症状に陥る可能性が高いです・・・笑) 今まで内緒してに同行している「山オネエ、ミネ・オネエ」の人も要注意です・・・そんなんおるんか!?(笑)

    ※お互い相手の本当の性別だけは確認しておくことが、いろんな意味で後々シコリを残さないようにする上でも、とても重要な点でもあります。

     

    注意点4:数々の困難を克服して結ばれる場合(けしからん!!)・・・だから!!奇跡的にも!抱き合う事ができても、この状況下では体の血管を圧迫して心臓に負担がかかり二人ともショック症状に陥る可能性が高いです。 

     

    それと注意点5:残念ながら最後の最後まで、95%以上(当社比)の男はこういうヤツです。 

    因みに「私も男」ですが低体温症になっても最後まで理性は持って死にたいと思います。(ここまで書いといてホントかよ??)

     

    いろんな意味で「男=漢」が試されるシーンでもあります! どちらを選ぶかは、納得して同行したあなた次第ですが・・・

     

    禁忌事項!!(自らの生命と社会的地位に重大な危険があります!)

    男性だけのパーティーだったら、だれも口には出さんだろうな! 想像しただけでキっツイす! そして言い出したやつはたぶんアレです。 あってはならないし、こんなシーンには絶対に遭遇したくもない!

     

    c08e5c2ac8f7f6c00887282b6f0943d3_400.jpg

    でもあったかそう・・・ごっつぁんです!!

    写真と本文にはなんの関連もありません・・・写真はイメージです。

     

    男同士のこんな事に巻き込まれるくらいなら凍死したほうがましなレベル! 

    この話は後にも先にも下手なコントでしかないと・・・思いたいです。(笑)

     

    次回予告!

    雪山でのビバーク中、あったまるためにテントの中で「裸で相撲を取りたい・・・」は使えるか?

    に乞うご期待

     

    では今度こそ本当に・・・ではではである!!

     

     

    | その他 | comments(4) | - | posted by Lime (ライム)
    | 1/1 |