希産鉱物を求めて・・・2 | 11:03 |
6月03日の行動記録です。
このところ、忙しくてブログの更新が1週間以上遅れる事が・・・写真は溜まってきているので、何とか早く更新できる方法を考えないといけないなぁ〜
いつも同行してくださるMORIさん達と合流して、鉱物色豊かなS山脈にアプローチしました。
前回より地質的にちょっと細かい花崗岩帯をめざし、目的の鉱物を探しに行きました。 MORIさん達は水晶が出ればいいかなぁ的な感じで合同採集開始です。
林道を使って高度を上げて行くと、道に花崗岩の転石が目立つようになりました。
時々、握り拳大のペグマ片も見つける事が出来ます。
目ぼしい物は手に取って確認しますが、たいしていい物は落ちてません。
これから向かう大きなガレ場ではヘルメットは必需品、登山では着用が義務付けられるようになってますが、鉱物採集の分野では
まだまだ浸透していませんね・・・自分の命を守るのは自己責任ですが、大きな事故が起これば、同行して下さった方たちにも、後味の悪い出来事になってしまいます。
林道を登り、高度を稼いでゆくと、林間部が急に開けて大きなガレ場に到着です。
ここ何年もの前に大きく崩壊してから、地質上の特性から今も少しずつ崩れています。 こういう場所は「山が動いている場所」と表現されます。
こういった岩場は、季節の移り変わりごとに何度も訪れて地道な活動をする事で、思いもよらないような鉱物を発見できる場合があります。 冬場は岩の隙間に入った雪解け水が再度凍って、岩が凍裂することで崩壊してゆきます。
夏は大雨で表土やかぶっていたマサが流れて新しいペグマタイトが出てきます。
採集上手な方になるほど、地形を読み、季節感を感じ変則的な採集方法を身に着けている方が多いです。私も師匠には「出そうな雰囲気なら季節を替えてトライしろ!」とよく言われたものです。
転石の中からMORIさんが早速見つけてきました。 大きなペグマタイトが入った転石です。
別の場所で、息子も拾ってきました。 これは期待できそう!
問題はこのペグマがどこから出たのかを知る事です。 私たちは目的の鉱物を狙うため、長石や石英の中に大きな「ハロ」が無いか確認をしました。
ここのガレは登るたびに崩れやすく、大きな壁もあるのですが、そんな場所もとても脆くて危険極まりないので、手をかけるもちょっと危うい場所なんです。
この様な場所で、他の採集者さんがいる場合は気を付けるべき事があります。
自分の動線の下に他の採集者がいないか確認して、少しずつ転石を確認してゆきます。 また他の採集者も上に登って採集している下には入らない事を必ず守るようにしないと、不用意な落石に巻き込まれる可能性が出てきます。 これはお互いが気を付けるべきで、慣れれば自然にできるので、解らない人にはさりげなく教えてあげると良いかもしれませんよ・・・自分がうっかり落としてしまった石に、仲間が怪我すればそれこそ楽しい採集どころではなくなってしまいますよね!!
実は登山をやるとよく言われるルールですが、岩場やガレ場で、どうしても小さな落石をおこしてしまいます。 たまたま岩棚に乗っていた小石を足をかけた際に落としてしまう場合や、初心者でありがちなのは、グラグラ揺れるホールドの岩を全体重をかけて掴み、大きな岩を落としてしまう事もあります。 気を付けていても避けれない事があるのですが、大小関わらず落石をしてしまったり、上から石が落ちてきた場合は「ラク!!=落石の事」と大声を上げるの方法がよくやられてます。 実際初心者では恥ずかしいのと、自分に余裕が無かったりで、声を上げる人が少ないのも事実、でも少しでも落石による怪我や事故を防ぐためには、同じ共通の趣味人たちを怪我などから守るためにも有効な手段なので覚えておいた方がいいと思います。
写真では斜面が大して急には見えませんが、結構急な場所なんです。 カメラを傾けて撮影してしまったので、本来は奥に立っている息子が画面に対して垂直に立っている構図になります。
露頭に出ているペグマタイトの一部
足で踏ん張っていないと、なかなか掘れません!
割れた長石の結晶
ガマ粘土も出て石英も粗い物は出ましたが、結局のところ結晶化しないまま・・・
掘っても掘っても・・・ペグマタイトが続くだけで、こちらの方が根負けして掘るのをやめてしまいました。
次の目的地に向かいます。 これから高度を上げて、稜線のガレに向かいますが、たどり着けるかは不明な場所です。
ちょっと薄暗い林間部を抜けて、稜線に上がると絶景の眺めが広がってます。
この場所では一般登山道となり純粋な登山者が多く、昼食と簡単な表面探索のみをしました。
MORIさんが、結晶面が付いている割れた水晶片を採集、いつも見つけるの上手です。
近くに見えても遠いガレを目指しましたが・・・・
画像中心に見える白いガレ場、昔この場所から出たと思われる大きな水晶が、崖下から採集されたことがあった場所
この後、見えたガレ場につながる稜線を探しましたが、結局わからず仕舞で見つからず
時間的にはまだ余裕があるものの、降りて行く途中でも採集をしたいので、この場所からは早く下山することにしました。
今回まともな地図を持って行かなかったので、ガレの位置が特定できずに終わってます。
やはり広大すぎてなかなか見つける事が難しく、めぼしい石は数点拾っただけで、採集は終わりました。
でも素晴らしい快晴の天候で、綺麗な山が見れただけで満足でした。
ではでは・・・