地元小学校の科学クラブ講師 | 14:49 |
自宅のパソコンが調子悪い・・・なので、会社のPCにて更新・・・
私たちが住む地方、なんと今日も雨! そして今日は出勤日。
それにしても寒い・・・まだ時雨れてはいないが、今年は、気温の変化が大きいように思えます。 テレビ番組で「黒潮が蛇行しているので雪が多くなる」などという話をしていたので、今年の冬は、雪がたくさん降るかもしれない。
雪が多いとフィールドにでれないので、ちょっとストレスが蓄積しそうだ。
たまにブログ内でも紹介している、地元小学校科学クラブでの講師のボランティアの様子・・・
ルーティンで回している課題もありますが、たまには珍しい課題に取り組むこともあります。 そんな中今回は新しいネタをやりましたので紹介したいと思います。
それは「チリモン」 えっ「ポケモン」のまちがいじゃあないの?と言われるかもしれませんが、このチリモンはちゃんとした「登録商標」まで取得しているすごいやつなんです。
たぶんどこかで、気にもかけず見ていると思いますが、この時期スーパーマーケットには、シラス干しや釜揚げシラスがパックに入って鮮魚コーナーに並んでいると思います。
地域によってはこれらを「チリメン」とか「チリメンジャコ」などと呼ばれ、みなさんの食卓に並ぶ機会も多いのではないでしょうか・・・
ご飯に乗せて醤油をかけるだけで、贅沢な一品になるアレです。
海がない岐阜県に住む私は、このような海産物にはちょっと疎いという弱点があります。(これは私だけかも・・・)
でもさすがに、最近の小さな子供のように「切り身がそのまま泳いでいる」というほど、鮮魚の事を知らないわけではありません。
このチリメンジャコやシラスを買ってきてよく見ると、本命のシラスに混じって、小さなエビやタコなどが稀に混入していることがありますよね! 実はこのシラスが水揚げされた時は、それ以上の「シラス以外の海生生物がたくさん混入しているそうなんです」
、シラスを食用とするには、この他の夾雑生物のほとんどを選別し、分離されたものを食べているという事なんです。
そんな中、シラス干しを製造しているある企業さんのブログがきっかけとなり、そのシラス以外の生物を、総じて「チリモン」と呼んで、理科教材にしたものが、この「チリメンモンスター=チリモン」と呼ばれているものなんです。
チリモンを買うと、よく入っているチリモンの図鑑がついてくるので、グループごとにお気に入りのチリモンを探してもらう研究をやってもらいました。
家からピンセットを持参してもらい、紙皿にそれぞれお気に入りのチリモンを探していくんですが、私はすでに老眼が始まっているんで、こんな作業は到底無理・・・
でも子供たちはちょっとした宝探し気分で、紙に広げられたチリモンの群生から図鑑に載っているものを探し出してゆきます。
ものすごく数が多いのは、小さなエビ類や小魚・・・その中に混じってさらに3mm程度のイカやタコもいます。
みんなが一番探したいのはレア・チリモンの「タツノオトシゴ」や「熱帯性のチョウチョウウオの稚魚」
こればっかりは、グループによっては入っているところと、そうでないところに分かれるので、この中から目的の物を探したときは、子供たちから大きな歓声が沸き上がります。
なんにでも夢中になれるのはいいことです。
それにしても、図鑑にも載っていないものも見つけ出す眼力も発揮してくれます。 この用紙に記載されているものは、ほんの一部であり、ネットには自分の探したチリモンを同定できるようなサイトも運営されています。
もし、図鑑にも無い珍しいチリモンが見つかれば、写真を送れば、専門家による同定と図鑑に掲載されるという取り組みまでされているんです。
あるグループの女の子が見つけたチリモンです・・・
右にタツノオトシゴをゲットしています。
気にいったものを数匹探したら、紫外線で硬化するレジンに封入して持ち帰ってもらいました。
チリモンの群生も班の人数で割って、家でも探せるようにと、各自持ち帰ってもらいました。
この時、生徒さんから「食べれるのか?」という質問を受けましたが、チリモンの注意事項には、食用禁止と書いてあったよ・・・と伝えておきました。
棘のあるものや、毒のあるフグの仔魚なんかも混入している事もあったり、また毒の有無も判別できていない生物も混入している可能性があるためだそうです。
2時間の授業があっという間に過ぎてゆきました。
ではでは・・・