滋賀県南部某所 | 18:46 |
寒い日が続いています。
写真のアルバムを整理してたら、昨年の記事がアップされていない事が判明しました。
私のブログにコメントを頂ける、滋賀県在住の「黄色いゲッコー」さんとの探索報告になります。
「黄色いゲッコー」さんは、虫屋さんなんです。 以前に鉱物採集行きたいということで私のブログにコメント頂いたのが出会いの始まりになります。
なにしろ彼は「虫屋さん」です。 いわば昆虫採集を趣味とする方なんです・・・私も虫が好きですが、採集をするまでのめりこむことはありませんでしたが、とある本を読んでその凄さを知る事になりました。
虫屋の世界もこれまた奥が深くて・・・のめり込むと、鉱物の世界と変わらないくらいに底なし沼が待ちかまえていると、日本の解剖学者の「養老孟司 先生」も言っておられるくらいです。 虫屋の奥深さはその何万種類もいる虫を扱うわけなんですが、地域別に変化する個体差などもあって、そんなんをやりだしたらそれこそ、日本全土を歩きまわらなければいけないような壮大なスケール感になってしまいます。
ゲッコーさんに色々とお話を聞くと、虫屋の世界でも意外と細分化されていて、甲虫類でもカブトムシやクワガタとかでなく、オサムシ系とか言ったように、ある種を追っかけるのが普通のようです。それでも個体差なんかが入ってくるとこれまたすごーく奥が深いようです。
そんなかんだで、とても貴重な標本を頂いたのでちょっと載せてみました。
オサムシと言うと、クワガタ採集の時に突然枯れた木から真黒いヤツがチャカチャカっと出てきて、ウワッと思うくらいのイメージしかありませんでしたが・・・
頂いた標本から・・・写真上下はオスメスの違いですが、右から「本土」、右から2番目九州、真中から左に3個体は北海道にすむものらしいです。
自分の中で「オサムシは黒いもの・・・」という既成概念が完全に崩れた瞬間でした。
もうタマムシと見違うくらいの構造色が素晴らしくて、光を当てるとギランと虹色やメタリックに輝く・・・「そりゃ・・・こんなん採れたら夢中になる事間違いない」と思わずいられない瞬間でした。 貴重な標本を頂きありがとうございました。
さてさて相変わらず前置きが長いですがこれからが本題・・・・
そんな、黄色いゲッコーさんお住まいの場所に比較的近くて、雪の影響が少ない場所を選んでみました。 ここから少し離れた場所に、かの有名な田之上山があります。 地図でみて近くの道路から稜線を伝っての徒歩でのアプローチです。
もうこのあたりの山自体が花崗岩帯なので、固められたマサの登山道が心地よいウォーミングアップになります。
私は、鉱物はさておき・・・どんな過酷な藪になるのか内心ワクワクしています。(そっちかよ・・・)そう・・・「実はそっち」なんです。(笑)
この時期の藪こぎは下草が少なくてあまり楽しくないですね・・・そう思っているのは私だけかも・・・もう藪が無さ過ぎて周りが丸見えすぎます。
そんな丸見えのヤブから前方にガレが見えますので、ここに向かいます。
出たのは白いガレ場の一番上・・・結構な急斜面に足がすくみます。
所々に美味しそうなペグマが出てました。息子に教えられてペグマを掘るゲッコーさん
立っているのもやっとの斜面
おぉ、ここはすでに長石が丸見えの状態 でもこれがなかなか水晶に続かない・・・
こうやって無駄にでかい石英脈は発達していますが、ここも出ないヤツです。
全景出すと場所がばれちゃうんで、巧妙にトリミングしてみました。
横はありますが、単独が少ない・・・
写真の中心部、あの場所には単独のペグマがあるんですが、めちゃくちゃの急斜面で、さすがの息子も足がすくんでいます。
そうそう、今日はザイルも忘れているんで・・・(笑)
それにあっても確保するための支点も取れないんで、体一つで頑張ってくださいね! 50度位の斜面でも20mくらい滑落すれば平地なんで大丈夫だと思います。(笑)
私は上から高見の見物です。
なんとか降りると、とにかく足をかけるところも見当たらず! 誰でもこういう体制にならずしてはおれないような、斜面!
そのうち、足が勝手にビートをとり始めます。(笑)
私は比較的安全な所から、ズームで写真を撮ってます。 ゲッコーさんも大変そうでした。
二人が攻めている場所を遠景から撮影、息子が降りようとしていた場所は、右上に見えるリッジの部分
私は安全な場所から眺めています。 前の写真の場所と同じですが、ゲッコーさんの姿が見えませんね
良く見ると、息子はスリングをかけているみたいです。
ガマ粘土に当たったという声が聞こえてきましたが、何が採れたかはここからは見えませんでした。
そこらじゅうこんな場所なので、探索してても飽きる事がありません。
ガレを後にして、周辺の地図を確認しながら近くの林間部を移動中に、何かの飯場跡を見つけました。
そこらじゅうに瓶が落ちてましたので、めぼしいものを拾います。
たいして古いものは無く、昭和60年代くらいの物が中心
天然のコケボトル化した牛乳瓶
今のオロナミンCはこのデザインじゃあなかったような??
でもお持ち帰りは無し・・・古ビンコレクターのMORIさんの為にもそのままで残しておきました。
森の中の巨石を見ながら歩いていると、ため池に出ました。
池のほとりにも白いガレ場が見えている・・・ちょっと幻想的な場所に到着です。
このまま、池のほとりをぐるりと巻いて、この先のガレ確認しながら登り、もと来た森の中の稜線に戻りました。
めぼしい標本はすべてゲッコーさんにもらってもらいましたが、収穫としてはいまいちだったかもしれませんね。
ではまたご一緒できればと思います。 でも今年はどこも雪がすごくて雪解けを待たないとだめそうですね。
ではでは・・・