Lime JuiceLimeの活動日記
アウトドア・鉱物採集・鉱山探索・自然観察・廃墟・ガラクタ収集、その他なんでもあります。

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尊い鉱山の話し・・・ 22:44
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    今年の夏は暑い・・・それも生命の危機を感じるような猛烈な暑さが列島を包んでいる。

    もう暑さに負けて、鉱物採集などやる気は完全に消失! ブログのネタもあまりなく・・・更新も遅れ気味です。

     

    もうすぐお盆になるが、よく言われる「暑さもお盆まで・・・」が、今年の暑さでは、このことわざが通用するかはちょっと先行きが怪しくなっている。

     

    お盆は日本版の死者の日である・・・故人の魂を祀る一つの行事である。

    随分前の話になるが、親戚の葬儀に出た事がきっかけでこの記事を書こうと考えた・・・しかしデリケートな問題も含むのでなかなか書けずにいた・・・

     

    日本では葬儀(告別式)が終わると、すぐさまご遺体は火葬される、そしてその後に骨上げが行われる。 

    そこにはもう棺に納められた故人の姿は無い、まだ輻射熱が感じる白い等身大の耐火台車には、白い舎利(お骨)が残っているだけだ。

    その葬儀では、小さなお子さんが・・・「おばあちゃんどこ行ったの?」と母親に聞いている姿が、これまた皆の涙を誘っていた。

    そこには、まさに「・・・野外に送りて夜半(よわ)の煙と為し果てぬれば、ただ白骨のみぞ残れり。あわれというも中々おろかなり。」と浄土真宗の御文の「白骨の章」そのままの状況が広がっていた。

    ※「白骨の章」はネットで検索できます。解かりやすい訳もしてあるページもあるので、興味ある方は調べてみてください。

     

    そのおばあさんは、晩年にはヒザを悪くされたが、人工関節のおかげで歩けるようになって、好きな畑仕事にも出かけれるようになって、とても喜んでいたのだが、その数年後にはガンが見つかりあっけなく亡くなってしまった。

     

    大部分の舎利から数個の舎利を骨上げをして、小さな骨壷に納められたおばあさんは、家族によって家に持ち帰えられると、早々に還骨勤行(かんこつごんぎょう)という法要が行われる・・・住職によって一連の経が供えられると、最後に仏壇から箱にしまわれた「御文;おふみ」が読まれる。 そこで先程の「白骨の章」が拝読される。これがまた何とも言えない感慨深さを感じる瞬間なのだ。

     

    骨上げの時、私は散らばった焼け落ちた灼骨の中に、周りの骨とは明らかに色調が違う、見た目は獣の蹄のような形をした鉛色した人工物を見つけた。

    これが、晩年の楽しみにしていた畑仕事を助けたていた「ヒザの人工関節の一部」である事に気づいていたのは、私以外誰もいなかった。

    ヒザ上の骨頭部分に取りつけられるのが、人工関節である。 同時に当たり面である下の骨には、特殊な樹脂で作られた物が取りつけられる。この樹脂は火葬した時には燃えて無くなってしまいます。

    また股関節の場合は以下の写真にあるような、物が骨に取りつけられて使用されている

    この金属は生体親和性に優れた、チタン・コバルト・クロム・タンタルと言った貴重な金属が合金としてが使用されている。 これらの金属もとても高価なものなのだ・・・

     

    話はそれるが、日本の金属鉱山は、現在になってはほぼ絶滅状態なのだが、「都市鉱山」と言う言葉があるのはご存じであろうか?携帯電話や電子基板には想像以上に重要な金属やレアメタルが含まれている、これを回収し精錬する事で再び産業のサイクルに戻す重要な役割を担っているのがこの都市鉱山なのだ。

     

    すでにお気づきと思われるが、地域によっては、亡くなった人が火葬された後に残る骨、「残骨灰」と呼ばれる物からも貴重な金属類が回収されているのだ。(デリケートな話なので、あまり大きく公表はされていない現状がある。)

    今ではあまり見られないが、年配の方の歯には金で作ったインレイが施されて、笑うとキラリと光るその金歯が何とも印象的な方も見られる・・・そんな方が火葬された骨には、歯から脱落した金が残っているだろう。

    残骨灰のほとんどの有価金属には、何らかの病気の治療の為に、医療用に施された物がほとんどで、しかも生体に挿入する事から純度が高い物が多くなっている。

    なのでこのような人工関節類も回収されて特別に精錬される事で、含まれる有用な貴重な金属が再び産業や医療のサイクルに戻されている。

     

    自治体にもよるが、入札で残骨灰は買い取られ、あえて名前は伏せるが、国内にある数社の会社に集められて、そこで分離精製される・・・統計によると金や銀、プラチナといった貴金属類は、相当量回収されるらしい・・・精製された貴金属類は専門業者に売却されて、その何%は自治体の財源として戻ってきているらしいと聞いた。

    残った骨も、世界的に枯渇しているリン鉱石の代替えとして有効に活用されている。骨はリン酸カルシウムなので・・・

     

    難しい言い回しだが「とうとい=尊いor貴い」という言葉がある・・・どの字をあてはめれば適切かとても迷うが・・・

    私はこの残骨灰を「尊い鉱山」とあてはめてみました。

     

    後日談・・・

    今回、この記事を書くに至って、実際に市の火葬場を訪ねて職員の話も伺った。 

    火葬場の施設にある、残骨灰の保管場所の写真も撮らせて頂いたが、やはりその写真の掲載は控えさせて頂く事にした。

     

    これからも暑い日が続くようです。 熱中症になどにならぬよう、みなさんも体調管理を気を付けてくださいね・・・

    ではでは・・・

    | 鉱山 | comments(4) | - | posted by Lime (ライム)
    Comment








    暑さ寒さもと言うか最近は春と秋がほとんどありませんね。初秋に枯枝を叩きに行く時期だけが秋を感じるタイミングです。
    夏産まれなので?夏は嫌いではありませんがこうも暑いと何も出来ません。
    私も数年前に祖母が亡くなり火葬を見ましたが、故人への想いとは別に、骨に様々な色が付いているのが気になりました(多かったのは緑色)。職員に聞いてみると生前使用していた薬の影響との事でしたが諸説あるようです。
    人によって脆い部分も違いますし、生きてきた積み重ねがこういう最期の所にも現れるんだなと妙に感心した事を覚えています。
    posted by 黄色いゲッコー | 2018/08/05 4:33 AM |
    私も先日、9 9の祖母をおくりました。

    健康だった祖母、綺麗にアチコチ残りました。
    私はまだあっつい祖母から、カラミ様の恐らく金を回収してきましたよ。
    posted by opaleye | 2018/08/06 3:02 PM |
    黄色いゲッコー様

    いつもコメントありがとうございます。
    実は私も夏産まれなので、体の細胞はいつも夏を欲しています。
    しかし、今年のような暑さでは、さすがに体が持ちませんね・・・

    人の死は突然と訪れ、今までそこにあった肉体があっという間に白い舎利に変わる様子は、ほんとはかないものですよね
    よく言われる焼かれた骨の色は、諸説あるようですが、信憑性が定かではありませんよね。 私も詳しい事は知りませんが・・・

    しかし年齢とともに減ってゆく骨密度は顕著に表れるようで、若くして事故死した友人の骨を拾ってあげた時は、ほとんどがしっかりと残っていて、何故か涙があふれた思い出があります。

    >生きてきた積み重ねがこういう最期の所にも現れるんだなと妙に感心した事を覚えています。

    ほんとうです! 前世の積み重ねが骨に現れるのならば、もっと健康にも気を付けないといけないですね! そういういみではないか・・・?

    ではでは・・・
    posted by Lime | 2018/08/06 9:32 PM |
    opaleye様

    いつもコメント頂けまして感謝です。
    それにしても暑いです・・・もう屋外は熱風が吹いてますよね。

    そうですか、100の大台の前に大往生ですね!お悔やみ申し上げます。
    やはり健康な方は結構残るみたいですね。
    最近は、荼毘にふされた後に崩されて集められてしまう所もあるようですが、見る人が見れば解かるようですね。

    職員もそういった物は「形見として拾ってあげてください」と歓迎される所もあるそうですよ・・・
    たぶん歯に施されたインレイの金だと思いますが、長く命を支えてきた食べる行為を支えてきた大切なものですよね!
    お孫さんに拾ってもらって、おばあさんもさぞかし喜んでいると思いますよ・・・(^O^)/ 何かのアクセサリーに加工できるといいですよね!

    ではでは・・・
    posted by Lime | 2018/08/06 10:01 PM |
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