Lime JuiceLimeの活動日記
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プレゼント用 標本ラベル マーブリング仕様 09:21
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    12月21日 文章修正と一部追加

    冬なのに・・・冬らしくない! 

    先日、水晶を探しに近所の森に入りましたが、広葉樹の落葉がなんとなく遅いのを感じました。

    いつもなら、もう散っているはずなのに・・・今年もそれだけ暖かいのでしょうか? 

    クリスマスの頃には、また寒気がやってくると言ってますが、この調子では雪は見込めませんね!

     

    以前もブログで公開したことが有りましたが、私は標本箱や標本ラベルにもちょっとしたアレンジをしてます。

    http://limejuice.jugem.jp/?page=2&cid=3

     

    以前にテンカワクリスタルのSさんからプレゼントされた標本、ブロ友のMaさんに頂いた標本にも、個性的なラベルが付けられてました・・・鉱物だけでなく、その標本が誰から贈られた物なのか・・・コレクションボックスを開けた時に見る、それぞれのラベルには、色んな思い出も詰まっていると思います。

     

    よくコメント頂けるブロ友さんのMORIさん・・・鉱物採集はだいぶ腕を上げてますが、標本整理用のラベルを持っていないという事で、「何か作ってあげるよ・・・(^O^)」っていったものの・・・私が使っているのをただ差し上げるだけでは、なんとなく物足りない感じがしてました。

    なので・・・自らの腕試しも兼ね、さらなるオリジナルラベルの作成に取り掛かる事にしましたが・・・ネタが思い付かない・・・

    フォントを替えただけでは面白みが無い・・・

    私が考えている時に息子が・・・「マーブリングしたらよくねぇ〜」って言ったのが気になって・・・チャレンジすることに・・・

     

    自分のコレクション用のラベルは、コピー用紙に印刷した物をコーヒー染めして、アンテーク風にして使ってますが、今回はここにマーブリング(marbling)技法を取り入れた物を作ってあげたいと思いました。

     

    ※「マーブリング」に関しては、ネットに詳細情報が上がっていますので、ここでの詳しい説明は割愛します。

    検索キーワード=「マーブリング」「墨流し」「marbling」 入力して画像検索をかければマーブリングの画像が見れます。

    youtubeでは「marbling」で検索をすれば、その技法を公開している動画も見れます。

     

    マーブリングとは、ちょっと聞きなれない言葉ですが、「マーブル」はご存じの方は沢山いるかと思います。 日本では同じような技法を使って「墨流し」とも呼ばれる物も存在しています。 因みにマーブルは大理石の事を言いますが(下の写真)、この模様がイタリアで採れるオニキス大理石(変成カルサイトの一種)のような波打った模様になる事から、この技法をマーブリングと言われるようになりました。

    onyx-marble-texture-18429750.jpg

    発祥は15世紀ごろのトルコですが、当時は装飾以外にも証書の偽造防止など・・・一つとして同じ模様が作れない事からマーブリングを施した証書に必要事項を記入し切り離すことで、「正&副」を作り、今のような偽造防止紙の役割としても使用されていました。

    「お互いが持っているマーブル模様が合えば、同じ時に書かれた物」という証です。

    現代の証書や領収書の表面に薄く印刷されている紋様はその名残りという事が言われています。

     

    下は16世紀の頃の西洋のマーブリング紙の作成風景と、使用していた道具です。

    4-275.png4-276.png

    上の画像にある細い櫛歯(くしば)が付いた道具は、通称「ピーコック紋様」を作る際に、マーブリングには必要不可欠な道具です。 難しい物は必要ありませんので「絵の具」以外の物は日用品が使えるので、常に身の回りの物に気を付けておくといいかもしれませんね

    ※ピーコック紋様=下の画像「本を参照」クジャクの羽根のように弓形の模様が重なった物、マーブリングをやるなら、まずはこの技法を覚えないといけません。

     

    17世紀になると、書籍の背表紙や本の装丁などにもマーブリングが施された物が出回るようになり、一部は装飾やアートとして一般市民にも浸透してくるようになりました・・・そして・・・その技法もどんどん洗練されてゆきます。

    アンテークの古書を見つける一つの方法は、古書に施されたこのマーブリングを参考にしてもいいかもしれません。

    スチームパンク好きの方にも大変愛されていますよね・・・

    060cb194e83f167f3dc6e9340a3742fb.jpgMarbled_edges.jpg

    今まで見た中で、「標本のラベル」にこの「マーブリング」が施された物は見たことはありません・・・なのであえて意匠性を持たせるために採用してみました。

     

    マーブリングのやり方は、ネットで色々な方法が見つける事が出来ますので、材料や使用する絵の具などはネット情報を参考にしてください。 ただ丸写しの記事を載せるのは嫌なので、あえて割愛します。

     

    まず道具の中で、一番入手しづらい物としては、ピーコック柄を付ける時に使用する金属櫛(くし)です。 私たちはこれをクリップと厚紙で作りましたが、この方法が安価で簡単です。

    本当は、虫ピンくらい細い方がより細かな紋様を出せますが、まずは普通位のサイズのクリップで始めた方が簡単です。

    IMGA0625.JPG

    クリップの片方を伸ばします。 なるべくまっすぐにした方がいいです。

    IMGA0626.JPG

    水を張るトレイのサイズに合わせて、厚紙の長さを決めます。 そこにクッション付きの強力なタイプ両面テープを貼り付けます。

    その上に、伸ばしたクリップを張り付けてゆきます。

    IMGA0627.JPG

    更にこの上から、両面テープを貼り付けてから、同じサイズの厚紙でサンドイッチ状態にして完成です。

    IMGA0628.JPG

    このトレイで行うので、櫛の横幅は少し小さめの方が動かしやすいです。

     

    絵の具はアクリル絵の具を使用しました。 このトレイに張る水は、洗濯ノリと水を5:5で割った物を1cm程度流し込みます。

    そこに、少量の水で溶いたアクリル絵の具を、プラスチックの爪楊枝に付けて水面に振り落としてゆきます。

    下の画像・・・溶液に浮かんだ状態の絵の具

    IMGA0634.JPG

    水面に浮かんだ絵の具は混ざりあわないので、絵の具の中に落とせば、同心円状に広がります。 時間が経つと沈み始めるので素早く作業するのがコツです。

    IMGA0635.JPG

    好きな色をどんどん落としてゆきます。 なるべくトレイいっぱいに広げる方が、紙に写し取った時に綺麗です。

    IMGA0637.JPG

    明るい色と暗い色を混ぜると、コントラストが綺麗に出ます。

    IMGA0639.JPG

    絵の具が水に浮いているのが解ると思います。

    IMGA0640.JPG

    今度は待望の櫛入れです。

    櫛を左右に振りながら、右から左に移動させました。

    IMGA0642.JPG

    コピー用紙を水面に置いて、3秒ほど待ってから引き揚げます。

    引きあげたら、素早く新聞紙の上に拡げます。

    このまま、乾かせば出来上がりです。 馴れないので色の付きがまばらです。

    IMGA0644.JPG

    櫛を左右に動かさず、同じ方向に何度も引くとこのようにピーコック柄になります。

    櫛入れする時は、数ミリずつ入れる所を変えながら、同じ方向に引きます。

    IMGA0645.JPG

    後は乾燥させるだけ!

    IMGA0647.JPG

    乾燥して裏返すとラベルの表記が見えます。

    IMGA0648.JPG

    裏側にはマーブリングを施してあるので、裏に付かないように、ラベル表記面にコーヒーをスプレーします。

    IMGA0649.JPG

    多少・・・濃淡があった方が味が出ます。 新聞紙に拡げていても全然乾かないので、電子レンジ600wで3分かければA4サイズならほぼ乾きます。

    IMGA0650.JPG

    仕上げ乾燥は、エアコンのルーバーにクリッピング

    この時は色が薄く見えますが、酸化する事でだんだんと色が濃くなってきます。

    しばらくするとコーヒーの匂いも消えますので大丈夫です。

    IMGA0651.JPG

    乾燥が終わると、ベコベコに癖が付いているので、新聞紙の上でアイロンをかければまっすぐになります。

    IMGA0652.JPG

    熱がかかる事で、色も濃くなります。

    温度は「中」で焦げない程度2〜3回程度アイロンを往復させます。 この作業をすると見違えるほどよくなります。

    IMGA0653.JPG

    ラベルのサイズに裁断して出来上がりです。

    IMGA0654.JPG

    余った切れ端で、帯封をします。

    この際に、帯はマーブリング面を上にして十字に巻きます。

     

    このまま差し上げては、商品としてはダメです・・・やっぱりちゃんとした箱に入れないと・・・

    標本箱を作る時に余った厚紙をマーブリングして、標本ラベルのサイズに合わせて箱を作ります。

    あらかじめ好きな色を聞いておきましたので、その色を使ってマーブリングしました。

    P_20161219.jpg

    箱に、このラベルの仕様を万年筆で書きいれて、見本のラベルを貼り付けたら出来上がりです。

    P_20161219_230514.jpg

    この写真は、自分で採られた標本と並べて、MORIさんが撮影して送ってくださいました。

    お写真ありがとうございます。

    この枚数を使い切るのは、何度も採集に行かないと使い切れませんね!

     

    ではでは・・・

     

    追加連絡:オリジナルラベル

    この記事を読んで、オリジナルを作ってみようと思う方もいるかもしれませんが・・・面倒なので、ぜひ作って欲しいと思っている方の為に、先着限定5名の方に、自分の名前が入ったオリジナルラベルの作成を請け負います。

    コメント欄から、ニックネームまたはハンドル名でコメントと「メールアドレス欄」に連絡ができるメールを記入してください・・・折り返し作るのに必要な詳細を、記入頂いたメールアドレス宛てに連絡いたします。 

    ※このメールアドレス欄に記入のメールは、ブログ内では開示されませんのでご安心ください。

    締切:2017年12月28日まで・・・ 希望者が多い場合は先着順になります。

     

     

     

     

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